医学部

医学部とは

医学部は、大学において医学に関する研究・教育を行っているところ。また医学を専門に学ぶ課程である。

概要


医学部の社会的責務は教育・臨床・研究の3つであると言われる。
医療教育は、実際に患者に触れて心理や倫理を学ぶ事ができる附属病院を有している方が効果的であるため、医学部の責務とされる。また医学教育は、高度先進医療を行う病院には「まれな疾患ではあるが病態を理解しやすい難病」の患者が集まり、この様な病院の方が効果的であるため、医学部の責務とされる、学部学生の臨床実習、卒業後の研修等が行われる。
高度先進医療は、世界中から最先端の知見を集めて地域の医療レベルの向上に資するため、またそれには研究を行っている学者がいる病院である方が効果的であるため、また最新の医学を学生に学ばせるために、医学部の責務とされる。
研究は、現在の医学では治せない難病に対して実験的治療が行える高度先進設備と学者が揃った病院で行ったほうが効果的であるため、医学部の責務とされる(特定機能病院)。

構成

医学部に付属する学科は以下のようなものがある。

医学科
医学科は医師を養成するための6年制の学科である。医学科は「歯学」を除く医学(内科学、外科学、放射線医学など)を履修する課程であり、歯学科とは異なる。

健康科学・看護学科
東京大学医学部保健学科が1992年に学科名を変更して設置された。看護学コースと健康科学コースを有し、必ずしも看護師となるわけではない。保健医療の学際的アプローチを目指している。4年制。

看護学科
看護学科は看護師や保健師を養成するための4年制の学科である。

保健学科
診療放射線技師、臨床検査技師、作業療法士、理学療法士等を養成するための4年制の学科である。これらに加え、看護師や保健師の養成課程を持つところもある。

栄養学科
管理栄養士を養成するための4年制学科である。徳島大学に設置されている。

総合薬学科
薬剤師を養成するための6年制の学科である。薬学科は当初医学部に設置されていたが、ほとんどが学部として独立し、唯一最後までこの形態で残っていた広島大学も薬学教育6年制移行を機に薬学部として独立した。

生命科学科
医学の基礎知識を習得した生命科学者を養成するための4年制の学科で、1990年鳥取大学に設置され、2007年には九州大学にも新設された。

なお、東洋医学を体系的に学ぶための学科は日本には無い(ただし医学部以外では存在する)が、2007年度時点にて、日本のすべての大学の医学科にて東洋医学の講義が行われるようになった。

大学院

医師養成課程(医学部医学科・6年制)を卒業した者には「学士(医学)」の学位(1991年以前は「医学士」の称号)が授与されるが、学士(医学)及びその他の6年制学部卒業者や修士号取得者は医学系の大学院に入学することが可能で、「博士(医学)」の学位を取得することが出来る。すなわち、医師養成課程を経ずとも博士(医学)の学位を取得できる。

博士(医学)の学位を取得できる大学院は、医師養成課程を持つ大学に設置される。博士(医学)の学位を取得するためには、それらの大学院医学研究科に入学する必要があり、さらに、自ら執筆した論文の評価によって博士の学位が授与される。医学研究科は4年制であるが、社会人大学院に入学した場合は3年以上の授業料納付と博士(医学)と認められるのに充分な論文の提出が必要である。学会誌に査読を経て掲載された論文を既に多く執筆済みであっても、授業料を3年以上納付しないと博士(医学)の学位は取得できない。

なお、博士(医学)は学位であり医師免許とは無関係なので、医師ではない博士(医学)の者は医業を行うことはできない。また、医学部医学科を卒業していない博士(医学)の者は医師国家試験の受験資格はない。医師となるには、医学部医学科を卒業予定あるいは卒業した者が、医師国家試験を受験して合格する必要がある。

現状

医学部のうち、医学科は日本全国に80あり、いずれも1学年100人程度と少人数で編成されている(「近年難化を示す医学部入試」というように、大学受験において「医学部」といえば、通常「医学部医学科」のことを指している。以下、医学部=医学科として記す)。入学志望者の競争倍率は高く、受験者には過年度生が他学部と比べて非常に多い(3浪以上の多浪生も珍しくない)。医学部は医師免許を取得できるため、浪人や留年や休学や再受験等で、卒業までに要した年数が合わせて3年以上余分であっても、他学部に比べると就職で大きく不利になることはない(3年以上の遅れであっても新卒扱いになるが、とりわけ文系就職では大きなハンデとなりうる)。また、純粋な浪人生だけでなく、社会人入学者(一旦社会人として就職したのち入学した者)、既に他学部に入学、もしくは中退や卒業をしているにも関わらず志願する者(仮面浪人生や再受験生と呼ぶ)も多い。それゆえ、20歳代後半や30歳代、40歳代で医学部に入学する者も多く、医学部の学生の平均年齢は他学部に比べ高い。

各大学発表の収支報告書によると、基本的に授業料収入が教育経費を上回っている。 私立大学医学部の高額な学費は、教育費に加え大学病院の赤字補填費や研究費に充てられる。私立大学医学部の6年間総額納入金の平均額は約3,300万円[4]である。最高額は川崎医科大学医学部で卒業までに約4,600万円が必要。一方で自治医科大学のように、卒業後に一定の条件を満たせば授業料がほとんど無償という大学もある。

卒業時には卒業論文はなく「卒業試験」に合格することで修了となる(一部例外あり)。

2016年現在、最も歴史の浅い医学部は東北医科薬科大学医学部で2016年(平成28年)開設である。

また、近年の医師不足の背景から、私立大学に医学部の設置を検討する動きが出てきており、同志社大学が複数の地方自治体と連携して、医学部設置を目指す動きを2012年に表明していた。しかし、2013年、文部科学省は、東日本大震災復興支援として、東北地方に所在する大学一校にのみ、新設を認める方針を取ったことから、同志社大学は医学部設置を断念した。その後の審査で、文部科学省の審査会は、医学部を新設する大学として、東北薬科大学を選定し、2016年度に東北医科薬科大学医学部が設置された。

入試

近年は少子化による大学入試の易化や理系離れが指摘されているが、バブル崩壊後長く続いた不況による企業の倒産やリストラの影響などもあり、医学部志望者が大幅に増え、特に国公立大学の医学部の入学試験が難化する傾向にあり、景気回復後も人気が高止まりしている。国公立大学医学部は、私立大学医学部に比して学費が圧倒的に安い為(年間約50万)、医学部志望者への人気が非常に高い。総合大学では、他学部と同じ問題を出題している大学がほとんどであり、センター試験、二次試験共に合格最低点や入試偏差値は同大学他学部と比して極めて高く、最難関学部(学科)と称されている。さらに2006年度入試から国公立大の医学部において、理科3科目(化学、物理、生物)全てを受験しなければならない大学も出てきたが、現在では縮小傾向にあり九州大学のみとなっている。また、ほとんどの医学部では面接を課している。ただし、医師に求められる性質から、国立大学医学部では一般的に、センター試験、面接試験、小論文といった試験の配点が高い場合が多いことが特徴とされる。

卒業後

2004年度から卒後臨床研修にあたって研修医自身が研修先を選べるようになったところ、研修内容が充実する傾向にある都市部の病院への希望者が集中するようになった。最近では、卒後臨床研修必修化に伴い、研修病院への就職活動が激化している。このため2010年度から地域別の人数に上限が設けられた。2016年の研修医のマッチング実績では大学病院で研修する者が全体の42.6%、市中病院が58.3%だった。大学病院は、医師の数が多い上、罹患率が低かったり、高度な医療が必要だったりする特殊な疾患を主に扱い、研修医が重点研修内容を実際に扱う機会が少ないとみなされる点や、給与や福利厚生も市中病院に比べ悪いため、大学病院離れの傾向が強い。る病院の数自体が少ない地方ほど、大学病院の高度医療化が進んでいるため、研修医が集まらずに定員割れが起きてい(自治医科大学、東北大学、東海地方の大学では、伝統的に市中病院での研修を推奨、または義務としてきたので、大学病院の研修医は少ない)

定員

国(官)公私立大学医学部(医専)等の一学年分の定員の合計は、1945年(昭和20年)に10,533人(うち医専が8,225人)だったが、医専を廃止するなどして1948年(昭和23年)に2,820人まで減らした。この定員数は固定化されていたが、1960年(昭和35年)には2,840人に増やされ、1961年(昭和36年)の国民皆保険達成による医療需要増加に合わせて医学部の新設が始まり、1965年(昭和40年)には3,560人、1970年(昭和45年)には4,380人、1975年(昭和50年)には7,120人、1980年(昭和55年)には8,260人となった。

最後の新設医科大学となった琉球大学医学部が医学科生受け入れ開始した1981年度(昭和56年度)には8,280人にまで増加。すると、厚生省の医師需給見通しに基づいて、1982年(昭和57年)に定員抑制の閣議決定がなされ、1985年(昭和60年)の8,340人をピークに定員削減が始まった。バブル景気を背景に進学率が上昇し、団塊ジュニア世代が受験した1990年(平成2年)には7,750人まで削減され、大学志願者数が1992年(平成4年)に92万人でピークとなると1995年(平成7年)には7,710人、さらに1997年(平成9年)の閣議決定に基いて削減は進み、2003年(平成15年)以降は7,625人で固定化された。

しかし、2004年(平成16年)から始まった卒後臨床研修義務化などを契機に勤務医不足や医師の地域的・診療科的偏在の深刻化から医師の需要が増大した。そのため、2008年(平成20年)度入試で定員を7,793人に増員し、2009年(平成21年)は過去最高の8,486人に増員された。政権交代後も毎年増員がなされ、2015年(平成27年)度入試における定員は9,134人となっている。なお、大学志願者数は2006年(平成18年)以降、70万人を割っている。

医学部が設置されている日本の大学の一覧


国立大学

北海道大学
旭川医科大学
弘前大学
東北大学
秋田大学
山形大学
東京大学
東京医科歯科大学
筑波大学(医学群)
群馬大学
千葉大学
新潟大学
山梨大学
信州大学

富山大学
金沢大学(医薬保健学域)
福井大学
岐阜大学
浜松医科大学
名古屋大学
三重大学
滋賀医科大学
京都大学
大阪大学
神戸大学
鳥取大学
島根大学
岡山大学

広島大学
山口大学
徳島大学
香川大学
愛媛大学
高知大学
九州大学
佐賀大学
長崎大学
熊本大学
大分大学
宮崎大学
鹿児島大学
琉球大学

公立大学
札幌医科大学
福島県立医科大学
横浜市立大学
名古屋市立大学
京都府立医科大学
大阪市立大学
奈良県立医科大学
和歌山県立医科大学

私立大学
愛知医科大学
岩手医科大学
大阪医科大学
川崎医科大学
金沢医科大学
関西医科大学
北里大学
杏林大学
近畿大学
久留米大学

慶應義塾大学
国際医療福祉大学
埼玉医科大学
産業医科大学
自治医科大学
順天堂大学
昭和大学
聖マリアンナ医科大学
帝京大学
東海大学
東京医科大学

東京慈恵会医科大学
東京女子医科大学
東邦大学
東北医科薬科大学
獨協医科大学
日本大学
日本医科大学
兵庫医科大学
福岡大学
藤田保健衛生大学

医学部に類する名称


医学所・医学院・医学校・医学館
幕末から明治初期にかけては全国各地に医学所が設立されていた。
造士館医学院(1774年)、仙台藩医学校(1817年)、西洋医学所(1861年)、慶應義塾医学所(1873年)、医学館、ほか。

医学校
明治初期に府県立の医学教育機関を指した。
日本国外の医学系専門職大学院の和訳として用いられる場合もある。

医学部
1886年の中学校令施行から1918年の大学令施行までは、高等中学校または旧制高等学校の一学部である医学教育機関を指した。
大学令施行後は、大学の一学部である医学教育機関を指す。

医科大学
1886年の帝国大学令から大学令施行までは、帝国大学の医学系分科大学を指した。
大学令施行後は、医学部の単科大学を指した。看護師やコ・メディカルを養成する学科、歯学部や薬学部などの医療系学部を持つ場合もある。

医学専門学校

詳細は「医学専門学校」を参照
1903年の専門学校令によって設置された旧制医学専門学校のこと。
現在は、医療従事者のうち、大学での教育が義務付けられていない職種を養成する専門学校が「医専」を名乗る例が見られる。

医療大学
医師を養成する学部が無いが、それ以外の医療従事者を養成する学部を持つ大学が名乗る例が見られる。

保健学部医学科
公衆衛生の観点を重視したもので、日本国外でみられる。返還前の沖縄には、これに類した体制があった。

医学教育
日本における医師を養成する医学教育は、大学医学部または医科大学(医大)で提供される教育課程のことである。医学教育課程の修了により、医師国家試験の受験資格を得ることとなる。

なお日本においても学士編入制度により学部卒業者を迎える大学が出てきている。この場合修業年数は4~5年となる(多くは3年次編入であるが2年次編入を採用する大学もあり、修業年数は大学により異なる)。また最近の地方の医師不足を補うため、日本でも地域出身者を優先的に入学させる制度が検討されている(地域枠)。

入学試験


諸外国と異なり、日本の医学部の入学試験は医学部専門の特別な試験があるわけではなく、他の学部と同様の学科試験を受けることになる。最近は物理・化学を必修とする大学も出てきた。入学試験は、非常に難易度が高く、相当の学力が必要とされる。面接試験が無いのも人間性に問題がある医師を育ててしまう可能性があるとの意見が根強くあったが、東京大学、九州大学を除き、全校で実施する事となった。

また、日本の私立大学医学部では、自治医科大学や産業医科大学を除き、高額の学費(2000万円~5000万円程度)が必要となることが多く、これを支払えるのは比較的裕福な層に限られており、医師を志す者全てに門戸が開かれておらず、いわゆる“金持ち”でしか医師になれない現状があった。しかしながら、近年では医師不足を背景に、卒後一定期間県内で働くことを条件に、国公立医学部の他、私立医学部の学生に対しても一定の奨学金を貸与する自治体が出てきたり、優秀な人材を集めるために学費を大幅に値下げした私立大学も出てきた。

教育課程


医学部、歯学部、獣医学部、薬学部は6年制の教育課程である。 これは上記の学部が、事実上専門職を養成する教育機関である状況や、旧制大学からの伝統などに起因している。

近年、カリキュラムが多様化してきており、ここでは標準的な教育課程を紹介する。

一般教養課程
多くは1・2年次であるが、この課程を1年に短縮して2年次から基礎医学課程を開始する大学や、一般教養・基礎医学・臨床医学を6年間で一貫して教育する大学もある。また、人間性豊かな医師の育成の一環として、一般教養の一部にコミュニケーション授業を導入する大学も増えつつある。病院・施設の見学や患者の介助を主体とした早期体験実習が行われるのもおおよそこの時期である。
基礎医学課程
2年次または3年次より解剖学や生理学を始めとした基礎医学系の課程に進む。この課程は、献体による人体解剖学実習から開始され、講義と実習を並行して行うことが多い。
臨床医学課程
一般的に、3年次または4年次から臨床医学系の課程に進む。内科学、外科学を始めとして、小児科学、産婦人科学、精神医学など、眼科学、整形外科学、放射線医学等すべての臨床医学を学習する。近年では旧来の分野区分通りではなく病院における診療科の臓器別・疾患別の統合と同様に、「内科学の講義」「外科学の講義」等と言ったセクションではなく「消化器系」や「循環器系」等と言った形になってきていることが多くなった。公衆衛生学や法医学等の社会医学も引き続き学習する。

共用試験 (CBT:Computer Based Testing)
2005年より、全ての医学部、医科大学において大学間共通試験である「共用試験(CBT)」が実施されるようになった。これは、全国共通のシステムにより、臨床実習に進む前に必要な知識、技能、態度を備えているかどうかを評価するという意味合いがある。多くは、4年次の座学での臨床医学課程終了時期に、コンピューターによる学科試験が行われる。この試験は、文部科学省が定めるモデル・コア・カリキュラム(通称:コアカリ)を学習目標とし、それに対応する評価である。また同時に「客観的臨床技能試験 (OSCE:Objective Structured Clinical Examination) という、診察などの実技試験も併せて行われている。一方、受験料は医師国家試験より高額である(共用試験受験料28000円であるのに対し医師国家試験料15300円)。
臨床実習課程
多くは5年次から1年~1年半程度、大学付属病院、あるいは市中病院などの院外施設で臨床実習を行う。ほぼ全ての診療科を少人数グループで一通り全て回る。俗に「ポリクリ」(ポリクリニック)や「クリクラ」「CCS」(クリニカル・クラークシップ)などと呼ばれる。
医師免許取得後の臨床研修病院選考(マッチング)
医師の臨床研修の2年間の義務化によって、医師となった後に、大学病院や一般病院等の臨床研修指定病院の中から、自分がどの病院で研修を受けるかを選択できる制度。6年次の夏頃までに、学生自ら希望の病院を訪れ、その病院の選考試験を受けるのは、いわゆる就職活動と類似しているが、臨床研修はあくまで医師法に定められた義務であるため、その研修先に漏れがないように、日本全国における病院と学生の希望順位を登録させ、コンピュータで一斉にマッチさせる仕組みとなっている。
一般に米国臨床研修病院選考制度の名称から「マッチング制度」と言われている。

医師免許取得後の臨床研修病院選考(マッチング)
医師の臨床研修の2年間の義務化によって、医師となった後に、大学病院や一般病院等の臨床研修指定病院の中から、自分がどの病院で研修を受けるかを選択できる制度。6年次の夏頃までに、学生自ら希望の病院を訪れ、その病院の選考試験を受けるのは、いわゆる就職活動と類似しているが、臨床研修はあくまで医師法に定められた義務であるため、その研修先に漏れがないように、日本全国における病院と学生の希望順位を登録させ、コンピュータで一斉にマッチさせる仕組みとなっている。
一般に米国臨床研修病院選考制度の名称から「マッチング制度」と言われている。
卒業試験
最終学年である6年次において行われる。医学部では卒業試験の合格を以って卒業を認められ「学士(医学)」が送られる。この「学士(医学)」の取得が「医師国家試験」の受験資格となる。

卒業によって授与される学位は「学士(医学)」であるが、医学を履修する大学院の博士課程(4年制の一貫制博士課程)には、そのまま進学が可能である。

医師国家試験


医師国家試験は毎年2月に3日間かけて行われ、3月末に合格が発表される。マークシート方式で、必修問題(絶対評価、正答率が8割未満だと即不合格)、一般問題・臨床問題(相対評価)からなり、禁忌肢(4つ以上選択すると即不合格)もある。合格証明書とともに保健所に申請し厚生労働大臣より医師免許が交付される。

臨床研修

一般に初期臨床研修とも呼ばれている。一般にこの時期の医師を研修医とも呼ぶ。

医師法によって、2004年4月より、臨床に携わる医師は、医師免許取得後、それぞれ大学病院等の研修指定病院にて内科、外科、麻酔科、産婦人科、小児科、精神科、公衆衛生等という主要分野について2年間の臨床研修を受け、医師として必要な基本的で最低限の技能を学ぶことが義務付けられている。

制度上において「臨床に携わる医師」とは医療保険による保険診療を行う医師のことで、基礎医学、社会医学系に進んでいく場合は特に必要とはならない。しかし、臨床医学を早期に義務付けることで、基礎医学・社会医学への進路を選ぶ者が減少している傾向に拍車がかかる懸念の声が関係者からは出ている。現実的に、医学部の基礎医学系の教授・准教授・講師・助教等のスタッフの割合において、「学士(医学):M.D.」資格者が有意に減少してきている事実がある(「博士(医学):Ph.D.」は他学部出身でも取得可能)。

研修医の待遇は2004年4月から導入された新臨床研修医制度で一定の収入が保証されるなど改善が図られたが、それ以前には様々な問題が存在した(インターンや関西医科大学研修医過労死事件を参照)。新臨床研修制度の導入後についても、2007年5月14日には研修医の4割が「過労死ライン」を超す時間外労働を強いられていると報道され、時間外手当を支給されているのは16.2%に過ぎず、「宿直は月4回以上」「当直明け後も勤務」という研修医も7割を超えていた。日本医療労働組合連合会は「新研修制度になっても、過酷な勤務は変わっていない」としている。2010年11月にも弘前市立病院で28歳の研修医が急性循環不全で過労死している。

専門研修
一般に後期臨床研修とも呼ばれている。

臨床研修後は、自由に自分の専門としたい分野を選択し、大学病院や各病院等で専門領域について研修していく。大学院に進み学位取得を目指すことも多いが、近年では各専門分野の学会認定専門医取得を目指すことがほとんどである。

議論


1980年代
1980年代には学生を指導する医師の数は不足し、学生が実際の診療に参加していた大学もあったが、これはあくまで放任型実習であり、患者がその実習によって被害を受ける危険性があった。

1990年代
これを受け、1990年代には学生に患者を触れさせない見学型実習に変わったが、これでは目的が知識のみの習得に偏り、診察などの臨床技能を身につけることはほぼ不可能であった。

2000年代
2000年代にはクリニカルクラークシップが導入されるようになった。これは学生も医療チームの一員として、初診患者の問診、入院患者の診察及びカルテの記載、プレゼンテーション、処置・検査・手術などの介助を通して実際の診療を担当する参加型の実習である。

研修医

日本における 研修医 (けんしゅうい) とは、

戦後、医師臨床実地研修制度において存在した「医師」の前の身分の名称。
臨床研修期間中の「医師または歯科医師」の呼び名。(本項で詳述)

一般に米国の医師制度の段階の一つである「インターン」と混同されることが多いが、日本の「研修医」とは全く違うので注意。近い英訳としては、doctor-in-training。

地位
法律上「研修医」という資格は存在しない。研修期間中であっても、医師法・歯科医師法上「医師」「歯科医師」であることに変わりはなく診療上の制限は全くない。

医師法・歯科医師法によって規定され、診療に従事しようとする医師・歯科医師は医科で2年以上、歯科では1年以上の臨床研修を受けなければならないと記されている。

制度

日本では大学において6年間の医学教育が行われているが、医師免許・歯科医師免許を持たない学生は法律的に医療行為を行えないため、大学卒業時点では医師・歯科医師としての実地経験はないに等しい。歯学部は、文部科学省高等教育局医学教育課長通知「歯科医師卒前臨床実習についての考え方について(15高医教第12号 平成15年6月11日)」に基づき、「歯科医師卒前臨床実習については、患者の同意の下で、歯科医師としての資質向上を目的として卒前教育の一環として行われるものであり、侵襲性が相対的に小さいことや指導医の指導・監督の下に行われることなど、適正な体制の下に相当な手段で実施される場合には、社会通念から見て相当であり、歯科医師法上の違法性は阻却されるものと考えられること」との考えのもと、歯学部・歯科大学の附属医療機関内等で指導者の指導・監督の下に臨床実習生(歯学部学生)が歯科医業の一部を実施することが許容されている。しかし、それだけでは不十分であるため、診療に従事しようとする医師・歯科医師に対し、免許取得の後に、臨床研修の名で指導医(指導歯科医)・上級医(上級歯科医)の指導の下に臨床経験を積む卒後教育が制度化された。臨床研修を受けることは以前は努力規定であったが、医科では2004年から義務化され、歯科では2006年より義務化された。

全国医学部 難易度(偏差値)と6年間の学費総額ランキング

1位:東京大学 偏差値:77.2
        6年間の学費総額:3,496,800円
2位:京都大学 偏差値:75.3
        6年間の学費総額:3,496,800円
3位:大阪大学 偏差値:74.7
        6年間の学費総額:3,496,800円
4位:慶應義塾大学 偏差値:74.5
          6年間の学費総額:21,759,600円
5位:東京医科歯科大学 偏差値:73.0
            6年間の学費総額:3,496,800円
6位:東京慈恵会医科大学 偏差値:72.3
             6年間の学費総額:22,500,000円
7位:名古屋大学 偏差値:71.5
         6年間の学費総額:3,496,800円
8位:東北大学 偏差値:71.3
        6年間の学費総額:3,496,800円
9位:順天堂大学 偏差値:70.7
         6年間の学費総額:20,800,000円
9位タイ:山梨大学 偏差値:70.7
          6年間の学費総額:3,496,800円
11位:奈良県立医科大学 偏差値:70.3
            6年間の学費総額:3,496,800円
12位:九州大学 偏差値:70.2
         6年間の学費総額:3,496,800円
13位:大阪市立大学 偏差値:69.8
           6年間の学費総額:3,496,800円
13位タイ:京都府立医科大学 偏差値:69.8
               6年間の学費総額:3,496,800円
13位タイ:神戸大学 偏差値:69.8
  6年間の学費総額:3,496,800円
13位タイ:北海道大学 偏差値:69.8
           6年間の学費総額:3,496,800円
13位タイ:千葉大学 偏差値:69.8
           6年間の学費総額:3,496,800円
18位:岡山大学 偏差値:69.5
          6年間の学費総額:3,496,800円
18位タイ:広島大学 偏差値:69.5
           6年間の学費総額:3,496,800円
18位タイ:筑波大学 偏差値:69.5
          6年間の学費総額:3,496,800円


  • 最終更新:2017-09-04 13:49:33

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